2009/12/17

マイケル・ジャクソンの真実②

創作の方法についての質問を受けたとき、マイケルは「音楽やダンスは上から降りてくるんだ」と語った。そして、「上から降りてくる瞬間を見せろ」という無理難題にも、「僕はシャイなんだ」とためらいつつも、自分の曲を流してその場で即興のダンスを披露した。それにしても、この番組を制作したイギリスのジャーナリストは最高にウザかった。私なら即刻インタビューは打ち切るところだ。マイケルはいい奴だ。

それがいわゆるマイケルが言うところの「降りてくる瞬間」でなかったにせよ、カメラの前の即興ダンスは、驚くほど完成度の高いものだった。

「踊るときに考えることは最大のミスなんだ。感じることさ」と、まるで「燃えよ、ドラゴン」のブルース・リーみたいなことを言っている。これはアートに限らず、極めれば神髄はみな同じなのだ。要するに、自然体で大きな流れに身を委ね法則に乗ることだ。

音楽家の仕事は空中に蝶を創作することではない。飛んでいる蝶を捕らえるように曲を作るのだと思う。まだまだ未発見の新種が、その美しい羽をたたんで、どこかに潜んでいるのだ。

神は数え切れないほどの多種多様な蝶を創造された。音楽は、蝶よりも偉大な人類への贈り物だ。ゴムで作ったようなオモチャの虫なんか無視しよう。

私はマイケルが見つけなかった種類の蝶を集め始めた子どもなのだ。

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