2011/03/25

Little by little and bit by bit



通知票と一緒に一人ひとりの為に私が選んだひとことを書いた紙を渡した。事前に机の上に広げておくと、「これって、一人ひとりに賞状にみたいにして渡すの?」と周りに集まってきた子どもたちが、誰にどのことばが当たるのか話し合っていた。

「いいところをさらに伸ばそう」という角度からことばもあれば、「弱いところを強くしよう」という見方からのことばもある。平仮名もあれば、漢字の四字熟語もあり、俚諺、名言とさまざまである。

本当はもっといい紙に写真を貼り付けてと思っていたのだが、昨日は学校の施錠が早くて十分な時間がなかったのであきらめかけていた。でも、せっかく写真を用意してことばも選んでおいたので、口で言うだけじゃなくて書いて渡してやろうと思い、直前になってからササッと書き上げ、写真は写真で別に配ることにした。

「もっといいものくれないの?」という反応ではなく、ことばのプレゼントに一定の興味を示してくれたので、一年間でかなり大事な力をつけてくれたんだなあと思った。自分へことばも、数人の友だちへのことばもずばり的中させた子もいた。なかなか鋭い。

ACのCMが言うような魔法のことばなんてない。ことばには自分で受肉させる必要がある。それはポポポポ~ンなんて簡単にはいかない。これからの彼らのあゆみの指標として、ぴったりのことばを贈ったつもりではある。いつもそのことばを反芻して大事に出来るとしたら、それは通知票以上に大事かも知れない。

4 件のコメント:

  1. こども一人ひとりにことばがある、って当たり前そうで当たり前でないですよ。しかも、こどもがそのことばを読み、だれかを連想するなんて、Saltさんのまなざしを知っているからこそできること。

    写真もことばも興味深々です。また、ゆっくり教えてください。

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  2. この1年でことばに対する感覚はかなり研ぎ澄まされたなと思いますよ。子どもたちは大したものです。もっともっと伸ばしたかったですがタイムアウトでした。

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  3. この一年間本当におつかれさまでした。

    今後も、Saltさんの先の読めない言動と行動に注目しています。
    親子共にLittle by little and bit by bitです。

    りんごマミー&ダディ

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  4. りんごマミー&ダディさん、コメントありがとうございます。

    影の担任として、子どもたちをあたたかいまなざしで見守ってくださったなあと本当に感謝しております。

    お邪魔する常連の子どもたちの話を聴いていても、信頼できる大人として、おふたりをすごく慕っている様子が伝わってきておりました。

    このクラスは、イマドキにしてはめずらしいちょっと昭和の臭いもする子どもたちが多くて、私も久しぶりに教師ごころをくすぐられちゃいました。

    さすがに疲れましたが、最高に面白かったです。

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