2010/08/13

まな板の上の恋

人間ドックに行ってきた。CTの機械に入れられる様子がパンに挟まれるソーセージを連想させるので、そう呼んでいるわけではない。ドック(dock)は船を修理・点検する施設のこと。人間ドッグ(dog)ではない。

思えば半世紀近くにもなる人生の航海でずいぶん私の船もポンコツになってきたものだ。とはいえ、まだまだ渡るべき海はたくさん残っている。このまま難破船になったり、むやみに沈没するわけにはいかない。

今年は妻と一緒に行くことが出来たので、何か夫婦の記念イベントのようでちょっと楽しかった。今回利用したグランソール奈良は、リゾートホテルのようなつくりであまり病院っぽくないのがいい。検査後の食事もまあまあ良く、食後のドリンクもコーヒーの他にハーブティ―を選べる。エルダーフラワーをチョイスした。

とはいえ、人の言いなりになって身を委ねるのが苦手な私。検査着を来て、「まな板の上の鯉」状態で指示通りに動くのがどうも・・・・

人間ドックと言いながら、病む「人間」ではなく、「データ」を集めて読むだけだなあとしみじみ感じる。

扉の向こうでバリウム飲んでいる妻を思いつつ、これまでの航海の道のりを振り返る。そりゃ、船体も凹んだり、帆もところどころ破れたりするわなあ。

「人間」もからだは船と一緒で、点検・修理は必要だ。「霊」だの「魂」だの言わずにとりあえず「からだ」はもう少しいたわらないと。

私は最期の瞬間まで元気に生きますよ。死ぬまで右肩あがりがモットーですから。

http://www.grandsoul.co.jp/ 【グランソール奈良】

2 件のコメント:

  1. で、恋や鯉も同じ様なものだと・・・?

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  2. からだの自由が奪われると、想像力が豊かに働きます。

    まあ、私は嫁さんとはもう30年一緒にいますから・・・

    普段は空気みたいなもんですが、時々ものすごくありがたく思えるときもあるのです。

    未必の故意より秘密の恋です。濃いコメントですみません。

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