2011/01/10

成人の日に


オバマは大統領就任演説で「我々はいまだ若い国家だ。だが、聖書の言葉を借りれば『幼子らしいこと』をやめる時が来た」と、聖書のことば(Ⅰコリント13:11)を引用したが、そのことによってかえって聖書に関する無知と不信仰を明らかにした。それでも、聴衆はさらに無知で不信仰なので、どこからの引用かもわからず、使い方が正しいかどうかもわからず、ただ熱狂していたのだった。

そのアメリカに、「日本の精神年齢は中学生レベルだと言われた」のは、いつのことだったか。戦後日本は国としてどれだけ成長し、国民はどれだけ大人になっただろうか。高度経済成長は、本当に豊かさに向かっての成長だったのか。

聖書には、「キリストにある成人」ということばがある。(コロサイ1:28)それは、キリストの身の丈に達するような信仰や知識の一致をはじめ、あらゆる点において成長するということであり、(エペソ4:13~15)多くの場合は、なかなか年数ばかりを浪費して、霊的な成長がおぼつかないこと(ヘブル5:11~16)も指摘されている。

アダムとエバはどうやら、初めから成人として作られている。しかし、イエスは赤ん坊として母の胎に宿り、完全に「人としての性質をもって」この世に現れ、そして人の間で、人から教えを受け、養育されて成長されたのである。(ピリピ2:6~9)

成長とは、失敗を繰り返し、経験を重ねて学ぶことである。これは、驚くべきことである。イエスは神の子であったが、生まれたときから完全であったわけではなかった。「キリストは御子であられるのに、お受けになった多くの苦しみによって完全な者とされ、彼に従うすべての人々に対して、とこしえの救いを与える者となった」のである。(ヘブル5:8~9)

成人式を迎えたから人は成人するのではない。「キリストにある成人になること」を意識するのでなければ、成人の日も、ただ滅びに向かう通過点に過ぎない。

2 件のコメント:

  1. 成人式を迎えたから成人では確かにないけれど、成人式を迎えられ、感謝ですね。

    昔やっていた「知ってるつもり」という番組でヘミングウェイを取り上げていました。本が売れ作家として認められるようになったとき、キリスト教徒で信仰深い母親は「それでお前は誰か救えたかい。」と言ったそうです。
    難しい…

    今朝の朝日新聞には「愛する人」という母娘の関係をあつかった映画を取り上げていました。観たいな、と。

    成人、って考えさせられますね。

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  2. はい、感謝です。息子には時計と財布を贈りました。

    「勇気とは、窮地に陥ったときに見せる気品のことである」というヘミングウェィのことばはカッコイイです。

    娘の場合は、もっと華やかでしょうね。

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