数回にわたってNHKで放送されていた坂本龍一の音楽番組がなかなか面白かった。
schola「音楽の学校」というタイトルだが、scholaは、ラテン語で学校を意味するが、語源はギリシャ語のscholeで「暇」という意味だ。
最近、学力低下の原因ともされている「ゆとり教育」だが、「学校」はそもそも「暇つぶし」でなきゃいかんというわけだ。さらに教育の本意は「その人の中にすでにあるものを引き出す」という意味であって、外から詰め込んだり、鋳型にはめたりする現実とはほど遠い。
学校や教育の話になると、やはり仕事柄もあって、若干テンションがあがってしまうが、今日はゆるく坂本氏の番組と彼の音楽観の話。
坂本氏の作ってきた音楽が特に好きというわけではないし、YMOが大ブームの時は、かなりシラケて見ていた。オリエンタリズムを安易に売りにするのも私の好みとは程遠いものだった。
私は彼が自分の娘のために作ったという「オンガク」という曲が好きだった。この曲は最高にカッコイイと思った。
オンガクを学び尽くした彼がわざわざオンガクというタイトルをつけた楽曲は、とってもシンプルな子どものための曲。しかも、いつも歌わない彼がとつとつと歌うその歌詞もいい。
ボクは 地図帳 ひろげて オンガク
キミは ピアノにのぼって オンガク
ハハ 待ってる 一緒に 歌うとき・・・・
http://www.youtube.com/watch?v=zFs880dNtmM&feature=related (最近のテイク、かなりシブイ!)
番組は、彼と馴染みのミュージシャンたちとの対談や子どもたちとのワークショップ。そして自身のユニットの演奏という構成になっていたが、なかなか楽しめた。
音楽をどう教えるか、どう伝えるか、どう共有するか、どう楽しむか・・・
これは私にとっても大きなテーマである。
番組はあっさり終わってしまったが、坂本氏の今後の発信や作品が楽しみである。
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