2011/02/25

ガチンコより八百長


大相撲の八百長問題が大きな話題となっているが、もともと相撲は儀式的、宗教的要素の強い見せ物。近代スポーツの論理を持ち込んで大騒ぎすること自体がナンセンスだという気がする。「八百長」ということばの由来からして相撲絡みなのだから、この話は前代未聞などではないのだ。

「八百長」は興業を面白くするための工夫でもある。弱い兄を強い弟が勝たせたり、世代交代を演出したり、看板力士の連勝記録を応援したり、不調力士の勝ち越しの一勝を献上したりと、いろいろと大変なのだ。

「相撲は知的なスポーツではない」というフランスのサルコジ大統領の発言も、「八百長は許せない」という発言も私にはいずれも知的な発言とは思えない。

大体、携帯メールの履歴などという何ともショボイ証拠がなければ、親方衆も見抜けず、証明もできないほど八百長が巧妙なのだとしたら、むしろ表彰状ものではないか。「あの大一番も八百長だった」とがっかりするより、迫真のスポーツドラマに酔っていればいいのだ。

教育も半分以上は言わば八百長みたいなもので、「見て見ぬふり」や「あえて騙されてやること」がけっこう大事なのだ。子どもは教師に借りた分は、きちんと返す律儀さを備えているもの。現場で自分の立場を守ったり、正当性を主張したりしてどうするのか。

子どもや保護者と「ガチンコ対決」する教師は教育者としては3流だと思っている。子どものことを第一に考えれば、力づくで押し切るより時々負けてやることの方がずっと大事なのだ。その程度のことで自分のプライドにこだわること自体プライドが低い証である。

4 件のコメント:

  1. 。。。。。。くくっ。。。 最高!!(笑)

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  2. tsucchan158さん
    コメントありがとうございます。

    担任業はなかなか自由が効かず、実労12時間の現場貼り付きの刑です。その分、毎日めっちゃオモロイですよ~。

    ずっと一緒にやってきたアースデーですが、今年は残念です。本当に忙しくされてますね。針でのイベントがあれば嬉しいんですが。

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  3. コメントが次々に消えていくようで、申し訳ないです。電気屋さんのところはブログそのものが消えてしまいました。当局にチェックされるような影響力などともにないと思いますが、自動検出機能により、何かが引っかかっているのでしょう。以下は電気屋さんのコメントです。

    若い時はドキュメントでない、映画やドラマましてや舞台などはちょっとシラ~とした気持ちがどこかにありまして
    なかなか楽しめない時期もありました。
    「だってこの人実際は女癖悪いらしいよ、」とか
    頭に浮かんだだけでもう、無理。

    対する家内はドラマなどほとんど見ないクセに
    見ると結構喜んで見ていたりする。
    ヒロインの呼び方もドラマの名前で呼んでいる、(私は「倍賞 美津子は最近バァバ役ハマるなー、まあ他にここまで出来る女優いないからな」とかハマり込めない、
    でもそんな身近な方に教えてもらってか
    騙されることを楽しめる様になって
    やっと私も人並みになれたかと胸を撫で下ろしております。
    しかしまだ騙される事に関してはエバの娘程ではありませんが、
    写真のボクの様に
    又はSaltさんの様に
    男は「負けるが価値」ですね。

    実際はうまく負けさせてもらっているだけかもしれませんが、、、。

    「一生懸命、正しく相撲に向き合っている力士に対して冒涜だ」とか「可哀そう」等と偽善ぶるキャスターなどもいますが、じゃあその力士さんが訴えればいいだけで、相撲の長い興業の歴史も加味して味わえば楽しめますね。

    やっと私も騙されるような一人前の人になってきたということでそう見ると人生結構面白いです。

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  4. 電気屋さん、ありがとうございます。

    私のコメント欄の中で復活させました。

    イエスがピラトに代表されるローマの権威や人類に裁かれるなんて、同意を得たような得なかったような八百長だと思います。十字架は自殺であり、冤罪であり、あらゆる理不尽の核だと思っています。

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