2010/10/30

学びのたより

11月が始まった。

いよいよニューアルバムの録音に着手する。しかし、一方で今月は研究授業を公開しなければならずその準備もある。今日はそっちの話。

①拠点校指導員をしていて「どう授業を組み立てるべきか」を他人に教えていた者が、さてどんな授業を展開するのか。

②人権教育研究会の事務局長をしていてさまざまな啓発活動を企画してきた者が、平素の学級経営や授業の中にどんな風にそうしたポイントを押さえているのか。

③特別支援教育にのコーディーナーターをして外部でも講演などをしていた者が、支援の必要な子がいっぱいいるクラスで具体的にどんな配慮をし手立てをこうじるか。

参観者は意地悪な方々ではないが、おそらくいろいろな興味をもって見てくれるはずだ。

6年ぶりに学級担任を持って半年を過ぎた。4年生ともなると15年ぶりで、「こんなに幼かったかなあ」と困惑する日々を過ごしている。毎日仕事帰りの余力は殆どゼロに近く、そんな中でやりくりしてきた。

教員生活も25年を過ぎてから、授業づくりについて根本的な見直しを迫られているのだ。 それなりに今まで通りの無難な授業をするのでは「研究」にはならない。

①一斉指導型のわかりやすい授業ではなく、教師を中継点とせず、子どもどうしが直接つながり合いお互いから学び合う授業。

②「わかること」「できること」を積み上げていく授業ではなく、「わからない」「できない」から始まる授業。

③全体として流れまとまってしまう授業ではなく、どの子の学びも途切れたり、逃げたりしないような授業。

他の人があまり試みないようないろいろな実験をやってきたが、この3つの課題は全くクリア出来ていない。

授業というライブはボサ・ノヴァより難しい。

同業者の仲間たちからのリクエストもあって、「発達障害の子が学級集団の質を問う」ことに関連する資料を当たってみたのだが、直接そういうものはない。発達障害の子どもたちのことに関しては、まわりの健常(そんなもんあんのか?)とされる子どもたちとの関係性に言及したものはほとんどない。すべてはその子の障害克服のためのあれこれのものだ。

しかし、直接特別支援のことは出て来ないが、先のことばをくれた岩谷氏も推奨するJunさんこと石井順二氏の学びのたよりは秀逸である。

暇なときに、ちょっとずつアーカイブを読まれるといいと思う。

http://www2.yecc.gr.jp/~manabukai/manabinotayori/tayori-1.htm 

6 件のコメント:

  1. 先日、校内の研究授業「国語」を観ました。
    子どものつぶやきや表情に、とっても感心しました。
    よいとされる授業と、子どもの学びがズレていたり…
    Saltさんのめざすところ、ねらうことをやりきってください。みせて頂きたいところです。

    発達障害の子を学級集団との関わりでとらえた文章は、ないですね。ご指摘の通り特別支援の側からではなく、従来の授業研究の側の方からヒントになる実践が示されているように思います。
    先日、発達障害の子について相談を持ちかけられたある担任の方が、その子について話し合った最後に「ところで、Aくんを見るクラスの子をどう思われましたか?」と聞かれました。
    そういう質問をされる方はあまり、ほとんどいません。
    担任の仕事は、最後の質問にこそ鍵があるように思います。

    ほとんど担任がこの先生のような質問をしない、ではなく、担任にこんな相談を持ちかけられる関係機関の者になれる努力したいです。

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  2. 「Aくんを見るクラスの子のまなざし」

    まさに、これこそが鍵だと思います。

    こういう視点が欠落していては「発達検査」もクソもない。

    私はこのことを言い続けています。

    神がある子どもたちに「あえて」「この世における」「生きにくさ」を与えられたのは、その子たちが努力してしのぐためではなく、周りの人々が訓練されるためであはないかと思うのです。

    そもそも彼らが「生きにくい」世界を作ったのは「健常」とされる何かを忘れた人たちだからです。

    「出来る」や「わかる」ではなく味わうことが大事です。

    能力が高いと自負する人たちの「味気ない日々」を笑ってやりましょう。

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  3. 支援を要する児童との関わるクラスの子どもの目は、学年が上がるにつれ変化してきます。確かに6年間での心身の成長は大きいと思います。1年生の頃ならそんなに大きな差が無かった「仲間」が、6年生になると「世話をしてあげないといけない」クラスメートになっている現実をあまりにも多く見てきました。

    salt氏が言う「何かを忘れた」
    担任がその何かを理解し、何かを意識するレベルの問題を追い求めたいです。
    うーん、僕も研究授業見せてほしいな。
    まじで無理かな?

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  4. 無理ではないと思うけど、しょーもないよ。きっと。

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  5. ちゅまわり2010年11月1日 22:11

    硬派銀じ郎さん、彷徨坊主さんとコメントしたからついでにオイラも・・・
    ニューアルバムの録音開始するんですね。
    また、ネット上ですが、1枚予約しときます。
    お正月には出来ていればいいんですが・・・

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  6. ちゅまわりさん、ご無沙汰です。

    最近はものすごく近くで仕事をしているのに、ウナギ犬先輩にも全く会っていません。

    ニューアルバムご予約ありがとうございます。1枚と言わず、10枚とか、100枚とか・・・どうですか?

    正月ですか?これは難しいです。

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