2010/10/20

腸、気持ちワルイ


教室の掃除をしていると、何だか怪しげな臭いがした。臭いを辿っていくとベランダの片隅に置いてあるバケツに埋もれたビンにたどり着いた。

ビンの中には生き物の内臓らしきものが詰められていた。数日前にクラスのやんちゃ坊主ふたりが、亀の腸の話をしていたのでピーンと来た。やはりそのふたりが河原で死んでいた亀を砕いてその内臓を抜き取ってビン詰めしたものであることが判明。

彼らはすっかり隠したことさえ忘れていたのだ。

実は、この少年たちが死んだ亀から内蔵を取り出している現場をクラスメイトの母親が目撃。その方にしてみればまさか元から死んでいた亀とは知らず、甲羅を砕いている少年の姿を間に合わなかった浦島太郎のような気分で見ておられたというわけだ。

その方から「娘のクラスメイトにあんな残虐なことをする子たちがいるなんて。いのちを大切にするということから考えてもいかがなものか・・・・」という丁寧なお便りまでいただいていた。

しかし、こういうタイプの子どもがクラスに複数いることは、私にとっては面白くてたまらない。いちいち相手をするのは大変だが、私の想定外のことをやらかしてくれるのがいい。

どうやら、亀の甲羅の中がどうなっているのかどうしても知りたかったらしい。

「オレらだって、生きてたらそんなことせえへんって・・・」という証言は信用できるので、先ほどの心優しいお母さんには、彼らの名誉のために、亀はすでに死んでいたのだということをお伝えした。

それにしてもなあ。腸、気持ち悪かった。

8 件のコメント:

  1. 気持ち悪い話しに、とてもいい写真ですね。

    一般的?な教師の常識からすると、シャッターなんかきってないで「危ないからおりなさい。」と指導すべきでは…^^

    雨の中の子どもにしろ、雨上がりの運動場で遊ぶ子たちもそう、おもしろがって見つめられる先生は少ないのでは。

    私は世間に誤解がないように「こんな写真、先生では逆になかなか撮れません。」と解説したくなります。

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  2. 確かに。それは正しい解説です。

    多少問題ありですが、「時々落ちても木登りした方がいい」と私は心の底から思っているんだからしょうがない。

    立場上、「危ないから気をつけなさい」とは言いますよ。

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  3. 木登りは、面白いです。私は今でも「あの木なら登れそう…」とか考えたりします。
    瞬間の判断に違いがでますよね。その違いに、人としての質の違いを感じさせられ、感心(ちょっとねたみも)させられることがあります。

    昔は「どうしたら、そうなれるのか。」と思いましたが、いつからか、私は私、私に委ねられている分で恵みは十分、と少しずつ思えるようになりました。

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  4. 何時の頃から動物の解剖は無くなったのですか?

    虫も殺さぬ顔をして平気で人を殺す大人の多いこと…

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  5. いつの頃でしょうか?鮒や蛙の解剖がなくなりました。

    身近に鮒や蛙がいなくなったのが原因だと思います。

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  6. 後日談ですが、彼らの「ちゃんと埋めたよ」という言葉にちょっと疑問をもったので確認してみると何とビンごと埋めたというのです。

    「ビンは土にはかえらない。ビンから出して埋めるように」と教えたら、素直に埋め直しに行ってました。

    気絶するほど臭かったそうです。

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  7. 自分と似た匂いがして笑えますね。(笑って良いのかとも思いますが、、)
    気絶するほど臭いのは神の教えの賜物ですね。
    時々、罪からの死臭を嗅いでしまうときに死ぬほど臭いです。

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  8. 毎日おもしろいですよ。

    かわいい子どもたちです。

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