2010/05/15

浅田政志写真展



Y.B.M氏の写真専門学校時代の教え子であり、2009年度の木村伊兵写真賞を受賞した写真家浅田政志の個展に行ってきた。

浅田氏を囲んでのランチを含むスペシャルな企画は、恩師であるY.B.M氏の写真茶話会の春の遠足である。

茶話会のレギュラーメンバーの硬派銀じ郎氏をはじめ、プライナスのふたりや、Koji君夫妻も参加され、何とも楽しい時間になった。私は最近写真に興味を持ちだした息子を連れて行ったのだが、彼にも伝わるものが大いにあったようだ。

私も数多くの展覧会を見てきたが、美術館で声を出して笑ったのは初めてのこと。いろんな意味で型破りの個展だった。館内で放映されている映像作品を見て大爆笑したのだが、ご両親のコスプレによる「なりきりぶり」が半端じゃないのだ。

お兄さんが結婚されて、子どもが生まれて、浅田家のDNAが力強くバトンタッチされ増殖していくさまを見事に視覚化しているのは、あっぱれとしか言いようがない。

作品は被写体である自分を含む家族の言わば「究極のヤラセ写真」なわけだが、その「あまりにも自然なヤラセぶり」に心をくすぐられる。

「写真で何を表現したいのか」という根本的な師であるY.B.M氏の問いかけにきちんと答え続けている浅田氏のカメラは、「自分の家族」から、「いろいろな家族」へと向けられるようになった。

これから浅田氏が家族の肖像に何を見出し、何を映し出すのか楽しみである。「見えるもののかたちを写すこと」は簡単だが、「見えないものにかたちを与える」のは難しい。

それにしても、どこか学園祭のような地域のお祭りのような楽しさが会場に漂い、堅苦しい県立美樹館の空気を浅田カラーで圧倒していた。

販売コーナーも作家の絵はがきやアクセサリーなどが主ではなく、地域の物産展みたいになっていたのが面白かった。

いろんな小道具を使って浅田家みたいに自由に写真をとることが出来る体験コーナーも愉快だった。「誰でも簡単に真似できそうだけど、なかなか難しいでしょう」という浅田氏の笑い声が聞こえてきそうだった。

今週のハードワークで相当疲れていたのだが、かなり元気が出た。

http://www.pref.mie.jp/BIJUTSU/HP/jp/home.htm 
【三重県立美術館HP】

http://www.asadamasashi.com/
【浅田政志HP】

4 件のコメント:

  1. 写真展かぁ。行ったことないなぁ。
    入場料いくらくらいするんだろ・・。

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  2. インギー改さん 

    はじめまして
    ギターされるんですね。よろしくです。
    ヘッドウエイのギターはネックがいいですね。

    本日は浅田氏のご厚意で招待客扱いで見せていただけたのですが、実際の入場料は900円でした。

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  3. ちょうど見てなかった
    チャーリィとチョコレート工場今見て、
    家族という基本的、かつ単純、普遍的で古典的でもある不思議なそして心地よい宝を思わされましたね。
    浅田氏も家族という写真で撮れないものを形にする、
    面白いですね。
    楽しさが伝わってきますね。
    チャンスあれば見てみます。
    ありがとうございます。

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  4. 浅田氏はこの展覧会が終われば、パリで個展だそうです。

    わたしも「なにわのブラジル」でがんばらないと。

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