2010/12/04

桂浜と俺の空


「龍馬伝」の録画をやっと見終わった。

クライマックスの暗殺シーンで選挙速報のテロップが・・・

それにしても無粋なことをするものだ。さすが天下の公共放送!

福山龍馬が実際の龍馬とどの程度似ているかはわからないけれど、私には歴史上の龍馬より「俺の空」の安田一平と重なって見えた。

つまり漫画であるが、漫画としては楽しめたということ。

まあ、こんなシンプルなことしか考えていない人が、こんなシンプルな手順で、しかもたった独りで薩長同盟や大政奉還などを成し遂げたはずもないが、残された資料を乱暴につなぎ合わせて、面白く脚色したらあんな風になってしまったのだろう。

最近は、あまりにも志の低い政治家が多すぎるので、幕末維新の志士たちがものすご~く立派に見えたりもするが、同時代に生きていたら、そうでもなかったかも知れないなあと思ったりもした。

たかだか数人の人間がよほど頑張ったところで、歴史なんて動きはしない。金も暴力も陰謀も、長い時間と世界の多様性の中で薄められていくものだ。

英雄を待望する気持ちはわかるが、こういう期待がヒトラーを登場させる。ヒトラーは独裁者ではなく、我々自身の中のヒトラーが御輿をかついでコンプレックッスと野心に凝り固まった馬鹿に自分たちの運命を託しただけのこと。

誰であれ人の頭はそんなに賢くはなく、人ひとりの力はものすごく小さい。世界に君臨するには人の一生は短すぎる。

その為に神はことばを混乱させ、寿命を定められたのだから・・・・

私はくだらない陰謀論など信じないし、その類のものがあったとしてもあまねくその力が世界の隅々にまで及ぶことなどあり得ない。

「みんなが笑うて暮らせる世の中にはならんぜよ」「また世の中は少数の人間の思うとおりにもならんぜよ」
というのが私が思うところのこの世の中の定めである。

こうした法則を理解しない人たちの愚かな期待が反キリストを登場させる土壌を作るのだろう。

2 件のコメント:

  1. 伝説を築いても
    偉業をなしても
    いつかは忘れさられるもの

    死んで終わりってやっぱり寂しいですね。

    返信削除
  2. 生きている犬は死んだ獅子にまさる。(伝道者の書9:4)

    確かにそうですね。

    お互いからだに気をつけましょう!

    返信削除